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学会に行ってみる

大学入ってから興味をもって勉強をはじめたことでも、○○概論みたいな授業を取り終えて、教科書も一通り読んだりすると「本格的にこの学問に入門したぞ」という実感がわいてくるものです。そういうときにどうするかというと、まあまずはちゃんとした学術論文を読んでみる、というのが王道でしょう。さしあたりは日本語で読めるやつを読む、というのでいいと思います。

論文を早いうちから読んでおくメリットは沢山あって、単に最新の研究状況やトレンドがわかるだけでなく、ちゃんとした論文を読むことで論文っぽい文体を身につけることができるし、どのくらいの字数でどのくらいのことを論じることができるかの雰囲気もわかる。これは大事なことです。現在、ありがたいことにかなりの数の論文がciniiなんかを使えば無料で読めるわけです。例えば日本哲学会の機関誌『哲学』は第一号から全部電子化されてますし、各大学の研究室紀要や院生論文集も最近のものならだいたいは閲覧できます。

そんな感じでジャーナルを読んだりするのはすごくいいわけなんですが、そういう段階になると学会を覗いてみるのもいいと思います。学会の雰囲気というのは分野によってまちまちだと思うのですが、哲学系の学会は院生やODなど若手と呼ばれる人が発表者の大部を占めていて、偉い人は司会や聴衆として参加する、という感じです。発表者が目前にいるライブ感というのは結構馬鹿にならなくて、家でひとりで黙読してるよりもずっと集中できるし、あんまり知らない分野でも「ちょっと耳学問しようかな」という気にもなる。哲学者というのがどんな生き物なのかわかるのも面白いかもしれない。

そんなこんなで真面目に勉強したい人にとって学会に行くのはおすすめなんですが、どんなとこかわからんので怖い、みたいに思う人もいるかと思うので基本的なことを書いておきます。

受付

哲学系の学会はだいたいどこかの大学の校舎を使ってやっているのですが、ほとんどの場合「○○学会はこちら」みたいな看板や貼り紙がしてあるので初めていく大学でも安心です。指示に従って歩いていくと、受付にたどり着くのでそこで参加費を払って名前を書きます。受付が色々なブースに分かれていることもありますが「非会員です」と言えば適切なところに誘導してくれるでしょう。ちょっと困るのが「懇親会は参加しますか?」という質問ですが、これはあとで書きます。

部屋を選ぶ

受付をしたら後は原則自由です。事前に学会のwebページでタイムテーブルをみて、行きたい部屋を選んでおきましょう。大きめの学会だと午前・午後あわせて五つくらい個人研究発表があります。発表者の名前をあらかじめググったりしとくのが良いかもしれないです。部屋に入ったらだいたい後ろの方に発表資料・ハンドアウトがあるのでそれを回収して着席するのが基本です。

発表を聞く&質問する

現在のところ哲学系の発表では原稿を読み上げる形式が主流です(パワポもなくはないです)。時間はだいたい30分くらいでしょうか。質疑の時間は15分程度だと思います。

さて、質問したいことが出てきちゃった場合ですがこれは慣れるまでなかなか難しいものです。質疑時間は限られているのでとにかく手短にしなければいけません。長々と自説を開陳したり、何が聞きたいのかよくわからないものは嫌われます。複数個の質問を一気にぶつけるのもやめた方が良いでしょう。とにかく発表者が答えやすい形式に(頭の中なり、メモなりで)整えてから質問すべきです。「確認なんですが、このページのこの段落に書かれているのはAということですか、それともBということですか」とか「6ページのこの箇所と次のページのこの箇所の関係がわかりません」とか、とにかく具体的な箇所を指しながら質問するのが親切です。周りの人がどんな質問をしてるかもよく聞いておきましょう。ポイントがある質問と微妙な質問の違いも徐々にわかってくるはずです。

懇親会

ぼっち参加で学部生だと懇親会は微妙ですね。安くないし。でもどうしても話したいひとがいる場合は参加してもいいかもしれない。発表を聞いたひとが相手なら「××大学の○○と申します。先ほど発表を聞かせて頂きました。私はこれこれこういうテーマに関心があるので、△△さんの発表のこういうところが気になりました」みたいな感じで話かけるのが普通なのかな。発表者は自分の発表についてのコメントに飢えてるので無下にはされないはずです。twitterとかやってて相互フォローのひとがいる場合は事前に「あとで挨拶させてください」とか言っておくと非常に楽でしょう。

服装とか

哲学系に限っていえば結構カジュアルです。単なる聴衆としていく場合、スーツの方が目立つ可能性があります。コンビニバイトの面接に行くくらいの感じが目安でしょう。名刺とかもいらないんじゃないでしょうか。

まあこんなかんじでしょうか。最近は参加費や懇親会費など学生に有利な設定にして広く参加者を募っているところも多いので臆せず参加してみてください。最後に、めちゃくちゃ敷居が低く、かつ規模もそれなりに多い学会(的なもの)として哲学若手研究者フォーラムというのがあるので興味のある方はぜひどうぞ(2017年度は7月15、16日に代々木オリンピックセンターで開催です)。